令和4年3月の役員法令試験(九州、貨物)を分析しました。

こんにちは。博多駅東の運送業専門の松藤行政書士事務所です。

標題の通り、令和4年3月の役員法令試験(九州運輸局、貨物)を分析しました。年度末の繁忙により記事アップが遅くなりました。

「受験者52名中、合格者5名。合格率9.6%」

前回の合格発表時と同じく、何かの間違いだろう…と思ってしまいました。最難関だった前回が「受験者48名中、合格者5名。合格率10%」だったので、最低合格率を更新しましたね。
正直、他管轄の合格率が眩しいです。

さて今回も合格率9.6%の正体を確かめるべく、幣所も実際に試験を解きました。

今回も50分では足りないボリュームと難易です

➀試験問題のページ数が前回に引き続き多い。

通常8ページ位が、今回9ページ。前回1月は10ページでしたので少しだけボリュームダウンしつつも平均以上の文章量です。
長文問題が多いのは傾向として続いていますが、前回1月のように前半に長文問題を固めた地獄のような構成ではなくなりました。

②出題の分野バランスは元に戻った。

通常4問程度出題されていた輸送安全規則ですが、前回1問のみに対し今回は5問の出題でした。バランスが戻りましたね。
その他の分野の出題バランスとしては個人的には納得のいくものでした。

③条文の意味を問う問題が多い傾向は続いている。

幣所独自の難易度スコアリングによると前回1月とほぼ同じかわずかに難しくなっています。
そして条文の意味を問う問題の出題は前回1月よりも色が濃くなったように思います。条文通りでない、つまりただの○×形式ではない問題が増えました。条文と試験問題は意味は同じでも表現が異なる場合があるのですが、このギャップをつく問題も出題されました。いずれにしろ問題文・条文の基本的は理解と読解の力がより求められています。運送業の経営においてコンプライアンスが叫ばれる世の流れを考えるとこの傾向は続くでしょう。
つまり暗記詰め込みの勉強だけでは合格がより難しい時期に入ってきたと感じます。

主に以上の3点が前回1月からの継続・変化したトピックと思います。

今後、この合格率が続くのか?幣所には何とも言えません。(こうじゃないかという傾向をつかんでいますが、あくまで仮説段階)

前回1月の試験分析でも書きましたが、役員法令試験の対策として必要なことは大きく変わりません。条文の引き方を習得し、必要な所は意味を理解または記憶する。これに尽きます。

そのためには「正しい条文の引き方」「十分な勉強時間」が必要です。

僭越ながらこれから受験される方は上記を胸に留めたうえで、勉強されるとよいかと思います。

役員法令試験の勉強は一般貨物運送事業の許可取得はもとより、貴社のコンプライアンス経営に直結します。それは貴社の信頼とともに利益構造にも影響を及ぼすでしょう。

幣所では上記を含めた対策セミナーをお伝えしております。
セミナー内容や合格実績などご不安に思われる点などは、どうぞお気軽にお問合せ下さいませ。

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