一般貨物自動車運送事業の新規許可とは
福岡・九州で一般貨物自動車運送事業の新規許可をお考えの事業者様へ。営業所・車庫・車両・資金計画などの許可要件の確認から申請手続まで、行政書士がサポートします。
一般貨物自動車運送事業とは、他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して貨物を運送する事業です。一般に「緑ナンバー」と呼ばれ、他社の荷物を有償で運ぶ場合には、原則としてこの許可が必要です。
新規許可申請では、営業所・車庫・車両・資金・運行管理体制などの要件を事前に確認し、必要書類を整えたうえで九州運輸局へ申請します。
福岡・九州対応。許可要件の確認から申請手続まで、行政書士が対応します。
旅客運送・軽貨物との違い
人を運ぶ場合は、同じ緑ナンバーでも旅客自動車運送事業となり、一般貨物とは別の許可が必要です。
また、黒ナンバーは軽自動車で行う貨物運送で、一般貨物の緑ナンバーとは異なり、許可ではなく届出の手続きとなります。
一般貨物自動車運送事業の新規許可を取得するための主な要件
一般貨物自動車運送事業の新規許可を取得するには、営業所・車両・車庫・休憩睡眠施設・運行管理体制・資金計画・法令遵守・損害賠償能力など、複数の要件を満たす必要があります。
一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)を始めるには、国土交通大臣の許可を受けなければなりません。
許可申請では、貨物自動車運送事業法に基づき、九州運輸局が定める審査基準に沿って、次の各項目が確認されます。
営業所
営業所は、適切な使用権原を有し、関係法令に適合し、事業遂行上必要な規模・設備を備えている必要があります。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触しないものであること。
- 適切な規模を有するものであること。
- 使用権原を有することの裏付けがあること。
- 必要な備品を備えているなど、事業遂行上適切なものであること。
最低車両台数
最低車両台数は、原則として営業所ごと・種別ごとに5両以上必要です。ただし、霊柩運送など一定の事業については例外があります。
- 営業所ごとに、配置する事業用自動車の数は種別(貨物自動車運送事業法施行規則(以下「施行規則」という。)第2条で定める種別)ごとに5両以上とすること。
- 計画する事業用自動車(以下「計画車両」という。)にけん引車、被けん引車を含む場合の最低車両台数の算定方法は、けん引車と被けん引車の各1両を合わせて1両とする。
- 霊柩運送、一般廃棄物運送、一般的に需要の少ないと認められる島しょ(他の地域と橋梁による連絡が不可能なもの。) の地域において経営しようとする事業であって、①の車両数によることが適当でないと認められるものについては、これによらないことができる。
事業用自動車
事業用自動車は、事業計画に適したものであり、申請者が使用権原を有している必要があります。
- 計画車両の大きさ、構造等が輸送する貨物に対し適切なものであること。
- 使用権原を有するものであること。
車庫
車庫は、営業所との距離、収容能力、前面道路の幅員、関係法令への適合、使用権原などの要件を満たしている必要があります。
- 原則として、営業所に併設されるものであること。ただし、併設されることが困難な場合においては、営業所から直線で5キロメートル(政令指定都市にあっては10キロメートル) 以内であること。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触しないものであること。
- 出入口の前面道路については、原則として幅員証明書により車両制限令に適合すること。
- 車両と車庫の境界及び車両相互間の間隔が50センチメートル以上確保され、かつ、計画車両数すべてを収容できるものであること。
- 使用権原を有することの裏付けがあること。
- 用地は、車庫以外の部分と明確に区画されていること。
休憩・睡眠施設
休憩・睡眠施設は、乗務員が有効に利用できる適切な場所に設け、必要な規模・設備を備えている必要があります。
- 原則として、営業所又は車庫に併設されるものであること。
- 乗務員が有効に利用することができる適切な施設であり、乗務員に睡眠を与える必要がある場合には、少なくとも同時睡眠者一人当たり2.5㎡以上の広さを有するものであること。
- 使用権原を有するものであること。
- 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触しないものであること。
運行管理体制
運行管理体制は、運行管理者・整備管理者の選任、乗務員の勤務・運行管理、点呼や安全管理など、事業を適正に運営できる体制を整えている必要があります。
- 車両数及びその他の事業計画に応じた適切な員数の運転者を常に確保し得るものであること。この場合、運転者が貨物自動車輸送安全規則第3条第2項に違反する者でないこと。
- 選任を義務付けられる員数の常勤の運行管理者を確保する管理計画があること。
- 勤務割及び乗務割が平成13年8月20日国土交通省告示第1365号に適合るものであること。
- 運行管理の担当役員等運行管理者に関する指揮命令系統が明確であること。
- 車庫が営業所に併設できない場合には、車庫と営業所が常時密接な連絡をとれる体制を整備するとともに、点呼等が確実に実施される体制が確立されていること。
- 事故防止についての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理及び自動車事故報告規則に基づく報告の体制について整備されていること。
- 積載危険物等の運送を行うものにあっては、消防法等関係法令に定める取扱資格者が確保されていること。
点検及び整備管理体制
点検及び整備管理体制は、事業用自動車の安全を確保するため、日常点検・定期点検の実施や整備管理者の選任など、適切な車両管理体制を整えている必要があります。
- 選任を義務づけられる員数の常勤の整備管理者を確保する管理計画があること。ただし、一定の要件を満たすグループ企業(会社法(平成17年法律第86号)第2条第3号及び第4号に定める子会社及び親会社の関係にある企業及び同一の親会社を持つ子会社をいう。)に整備管理者を外部委託する場合は、事業用自動車の運行の可否の決定等点検及び整備管理に関する業務が確実に実施される体制が確立されていること。
- 点検及び整備管理の担当役員等点検及び整備管理に関する指揮命令系統が明確であること。
資金計画
資金計画では、事業開始に必要な所要資金を適切に見積もり、その資金を確実に確保できることが求められます。
- 所要資金の見積りが適切なものであること。
- 所要資金の調達に十分な裏付けがあること、自己資金が所要資金に相当する金額以上であること等資金計画が適切であること。
- 自己資金が、申請日以降許可日までの間、常時確保されていること。
法令遵守
法令遵守では、申請者や法人の役員が必要な法令知識を有し、社会保険等への加入や過去の行政処分歴などについて、許可基準を満たしていることが求められます。
- 申請者又はその法人の役員は、貨物自動車運送事業の遂行に必要な法令知識を有し、かつ、その法令を遵守すること。
- 健康保険法(大正11年法律第70号)、厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)、雇用保険法(昭和49年法律第116号)に基づく社会保険及び労働保険(以下「社会保険等」という。)の加入義務者が社会保険等に加入すること。
- 申請者又は申請者が法人である場合にあっては、その法人の業務を執行する役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)が、貨物自動車運送事業法又は道路運送法の違反により、申請日前6ヶ月間(悪質な違反については1年間)又は申請日以降に、自動車その他の輸送施設の使用停止以上の処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員として在任した者を含む。)ではないこと。
- 新規許可事業者に対しては、許可書交付時等に指導講習を実施するとともに、運輸開始の届出後1ヶ月以降3ヶ月以内に地方貨物自動車運送適正化事業実施機関の適正化事業指導員が実施する巡回指導によっても、改善が見込まれない場合には、運輸支局による監査等を実施するものとする。
損害賠償能力
損害賠償能力については、自賠責保険に加え、任意保険等に加入し、事故による損害に適切に対応できる体制を整えている必要があります。
- 自動車損害賠償責任保険又は自動車損害賠償責任共済に加入する計画のほか、一般自動車保険(任意保険)の締結等十分な損害賠償能力を有するものであること。
- 積載危険物等を取り扱う運送の場合は①のほか、当該輸送に対応する適切な保険に加入する計画等十分な損害賠償能力を有するものであること。
許可に付す条件
一般貨物自動車運送事業の許可には、運輸開始の期限、運行管理者・整備管理者の届出、社会保険等への加入などの条件が付されます。
- 最低車両台数の特例が認められる事業については、車両数について特例を認めることとし、許可に際して業務の範囲等を限定する旨の条件を付すこととする。
- 許可後1年以内に運輸を開始する旨の条件を付すこととする。
- 運行管理者及び整備管理者の選任届を運輸開始前(整備管理者の選任届については、選任後15日以内に運輸開始する場合にあっては、選任後15日以内)に提出する旨の条件を付することとする。
- 運輸開始前に社会保険等加入義務者が社会保険等に加入する旨の条件を付すこととする。
- 特定の荷主を対象とする事業については、荷主が特定単数であれば特定貨物自動車運送事業の許可申請を、荷主が特定複数であれば一般貨物自動車運送事業の許可申請を指導することとし、荷主を限定する旨の条件を付することはしないこととする。
欠格事由
申請者や法人の役員等が、貨物自動車運送事業法などで定める欠格事由に該当する場合は、許可を受けることができません。
施行規則第3条の2第1項第3号、第2項第3号及び第3項第3号に規定する者には、申請者の役員に占めるその役員の割合が2分の1を超える者や、申請者の株主と株主の構成が類似している者等が該当するものとする。
役員法令試験
一般貨物自動車運送事業の新規許可申請では、申請者本人または申請法人の常勤役員のうち1名が、九州運輸局が実施する法令試験に合格する必要があります。
法令遵守事項の規定により、法令試験を実施している。
法令試験は、隔月で実施(申請月の翌月以降の奇数月)。
法令試験を実施した結果、合格基準に達しない場合は、翌々月に1回に限り再度の法令試験を受験できる。
再試験において合格点に達しない場合は、却下処分とする。
- 貨物自動車運送事業の遂行に必要な法令知識として13の法令から出題。
- 出題数30問
- 合格基準は出題数の8割以上
- 試験時間50分
一般貨物の新規許可申請から運輸開始までの流れ
一般貨物自動車運送事業の新規許可申請から運輸開始までは、事前準備、申請、法令試験、許可、各種届出など複数の手続きを経て進みます。一般的な流れは、次のとおりです。
- 許可要件の確認
- 営業所・車庫・車両・資金・運行管理体制などを確認します。
- 申請書類・添付書類の準備
- 九州運輸局へ新規許可申請
- 役員法令試験
- 書類審査
- 許可取得
- 許可後の諸手続・運輸開始準備
- 運輸開始届
当事務所では、新規許可に加え、許可後から運輸開始後までの支援にも対応しています。
- 必要に応じて丁種封印〔行政書士によるお客様の車庫でのナンバー取替〕
- 運輸開始後の初回巡回指導への対策
- 顧問による継続支援
一般貨物の新規許可にかかる期間
九州運輸局における一般貨物自動車運送事業の新規許可の標準処理期間は、3~5か月です。なお、申請前の準備期間や補正対応、許可後の運輸開始手続きに要する期間は別途必要です。
一般貨物の許可取得後に必要な手続きの詳細
一般貨物自動車運送事業は、許可を取得しただけでは営業を開始できません。許可後も、緑ナンバーへの変更、運行管理者・整備管理者の届出、運輸開始届などの手続きが必要です。
緑ナンバーを付けるまでの主な手続き
- 運行管理者・整備管理者の選任届
- 運輸開始前の確認報告
- 事業用自動車連絡書の取得
- 車検証・ナンバー変更
- 運賃・料金の設定届
- その他、運輸開始前に必要な手続
緑ナンバー取得後・運輸開始後に必要な対応
一般貨物自動車運送事業の許可を取得し、緑ナンバーで運輸を開始した後も、「輸送の安全」を確保し、適正な運送事業を継続するため、各種報告・届出、運行管理、安全教育、車両管理などの対応が必要です。
- 運輸開始したのち、適正化事業実施機関(各都道府県のトラック協会)による巡回指導が入ります。
陸運局の監査とは異なりますが、巡回指導の結果や法令違反に関する情報が、監査の端緒となる場合があります。
巡回指導では、運送業に関する帳簿類が揃っているか、その記載が実態に沿った適正なものかを中心に確認され、指導されます。 - 年に一度、事業報告書と事業実績報告書の届出。
- 運転者に対する教育や指導。具体的には適性診断や健康診断、安全教育などを行い、記録・保存しなくてはなりません。
- 事業で使う自動車の定期点検(緑ナンバーは3カ月ごと)
このほかにも、運送事業者には継続的な記録・報告・保存義務があります。
一般貨物の許可申請と許可後の手続きまとめ
一般貨物の許可申請は、許可後を見据えて進めることが重要です
一般貨物の新規許可は、許可取得だけで完結する手続きではありません。申請前の許可要件の確認から、許可後の運輸開始手続き、帳簿類の整備や継続的な記録・報告までを見据えて準備することが重要です。九州運輸局の標準処理期間は3~5か月のため、全体のスケジュールを考えて進める必要があります。
一般貨物の新規許可に必要な資金
一般貨物の新規許可に必要な資金は、営業所・車庫・車両などの事業計画によって異なります。
当事務所では、事前に内容を確認したうえで資金シミュレーションをご案内しています。
一般貨物の新規許可にかかる行政書士報酬・登録免許税
ご依頼いただく業務範囲に応じて、行政書士報酬が異なります。
一般貨物自動車運送事業の新規許可は、要件確認、事業計画、必要書類の収集・作成、申請後の補正対応まで確認事項が多く、事前準備の段階でつまずくケースもあります。
当事務所では、許可要件の確認から申請書類の作成・提出、許可後の手続きまで、福岡・九州の事業者様をサポートしています。
また、ご自身で新規許可申請をされた場合や、他の行政書士事務所に依頼された場合でも、許可取得後の手続や一部の手続のみのご依頼に対応しています。申請途中からのご相談については、申請内容や提出書類を確認したうえで、必要に応じて許可要件の確認から改めて進める場合があります。
弊所での一般貨物の新規許可は、行政書士報酬440,000~770,000円+登録免許税120,000円が目安です。具体的な報酬額は、ご依頼内容を確認したうえでお見積りします。
| 手続内容 | 報酬額 | 印紙・証紙 ・登録免許税等 |
|---|---|---|
| 一般貨物新規許可申請(トラック・緑ナンバー取得) ※出張封印は別途料金です。 | 440,000~770,000 | 120,000 |
| 一般貨物経営許可申請(霊きゅう・緑ナンバー取得) ※出張封印は別途料金です。 | 295,000~ | 120,000 |
| 利用運送追加 | 55,000~ | ー |
| 増車・減車届出書作成 ※トラックの移転・変更登録費用は含まれません | 16,500~ | 2台目以降 5,500円/台プラス |
| 営業所新設(車庫1か所・休憩施設1か所あり) | 264,000~ | |
| 営業所増設(1か所、車庫なし) | 132,000~ | - |
| 車庫移設・増設(1か所、休憩施設なし) | 132,000~ | - |
| 事業実績報告書(1期分) | 22,000~ | 集計作業を伴う場合は追加報酬 |
| 事業報告書(1期分) | 33,000~ | - |
| 運行管理者・整備管理者選任届(1名ずつ) | 22,000 | - |
| 運賃料金設定(変更)届出書 | 33,000 | - |
| ★運送業 許認可に関する相談 | 一時間当たり8,800 | 別途;交通費、遠方の場合は出張費 |
一般貨物の新規許可をご検討中の方は、現在の準備状況やご希望の支援範囲を確認したうえでご案内します。
福岡・九州対応。許可要件の確認から許可申請、許可後・運輸開始まで行政書士がサポートします。

一般貨物の新規許可・変更手続・顧問まで対応します。
