令和4年1月の役員法令試験を分析しました。
こんばんは。博多駅スグの運送業専門の松藤行政書士事務所です。
私は運送業専門の行政書士集団「トラサポ」に参画しております。そのトラサポのWebサイトで令和4年1月の役員法令試験の分析記事を寄稿しました。
弊所サイトでも同様の記事を少しだけ加筆して掲載します。
【徹底分析】なぜ合格率最低10.4%?九州運輸局役員法令試験by松藤
「受験者48名中、合格者5名。合格率10%。」
私は何かの間違いかと思い何度も見返しました。今年度の九州の合格率の推移としては40~60%(平均50%)で推移しており、個人的には今回もそれに近い合格率を予想していたからです。
合格率10%の正体を確かめるべく、私も実際に試験を解いてみました。
これは難しい…。数人の方から「過去問と違う」とのご報告を頂いていましたが、確かに変わっていました。私が感じた変化ポイントを大きく3つ解説します。
➀試験問題のページ数が多かった。
通常8ページ位が、今回10ページもありました。それだけ長文問題が多く、問題4~12に関しては解いても飛ばしても長文問題が続きます。単純に読むのに時間がかかり、また条文を見つけたものの、○×判断に時間を奪われ、心折られた方も多かったのではないでしょうか。
②出題の分野バランスが変わった。
通常、4問程度出題される輸送安全規則が問題18しか出題されない一方で、許可認可届出など手続系の問題が増えました。また問題20など初めて出題されたトピックもあり、戸惑ったとの声も多く寄せられています。
③条文の意味を問う問題が多かった。
条文通りでない、つまりただの○×形式ではない問題が増えました。特に問題2、17などは「この条文は要するにこういうこと」という理解をしないと解けません。
以上の3点が、今回の低合格率の主な要因になったと考えます。
今後、この出題傾向と合格率が続くのか?それは何とも言えません。
ただ、役員法令試験の対策として必要なことは大きく変わりません。条文の引き方を習得し、必要な所は意味を理解または記憶すること、これに尽きます。
そのためには「正しい条文の引き方」と「十分な勉強時間」が必要です。
これから受験される方は上記を胸に刻んだうえで、勉強されるとよいでしょう。
役員法令試験の勉強は、一般貨物運送事業の許可取得はもとより、貴社のコンプライアンス経営に直結します。それは貴社の信頼とともに利益構造にも影響を及ぼすでしょう。
幣所では上記を含めた対策セミナーをお伝えしております。宜しかったらご検討くださいませ。
今後とも運送業専門の行政書士集団トラサポにて研鑽を重ねたいと思います。